レビニアよ。今回の解説は「基本システムの逃走成功率を1回失敗するたびに上昇させる」という改造についてよ。
逃走に失敗するたび(その戦闘中だけ)だんだんと逃げやすくなっていくということね。ドラクエなんかで採用されているシステムなのよ。
今回の改造では、1回失敗ごとに上昇させる確率を20%にするわ。仮に敵グループの逃走成功率が30%に設定されているなら、2回目以降は50%、70%、90%と上昇していくことになるの。
※確かドラクエの逃走成功率が「初回25%で失敗するごとに+25%」だったと思うから、まぁそれに近い感じになるかしら。
ちなみに改造自体はそれほど難しくないわ。基本システムのコモンに3行ほど処理を追加するだけよ。
基本システムのコモン「X◆戦闘処理」を改造する
改造対象のコモンは「188-X◆戦闘処理」。元のコモンをコピペして改造しましょう。
※他の解説記事でも改造をしているコモンだから、すでに改造済みならそちらを使ってね。
逃走をした回数の記録用に変数を1つ追加で使うわ。どこでもいいけど今回は27番で。
まずは一番先頭に、用意した逃走回数記録用のセルフ変数を0にリセットする変数操作を入力。
→■変数操作: CSelf27[逃走実行回数] = 0 + 0
次は実際に逃走成功率の調整するのだけど。200行目あたりに0回ループで囲まれた逃走処理の部分があるからそこまでスクロールして頂戴。
セルフ変数20番へ逃走可能確率を算出している部分があるから、その下に変数操作を追加するのよ。
→■変数操作: CSelf22[逃走可能確率] += CSelf27[逃走実行回数] * 20
※「+=逃走実行回数×20」だから、初回は+0、2回目は+20、3回目は+40されるわけね。
そしてその下に、冒頭で0にリセットした逃走実行回数に+1。
→■変数操作: CSelf27[逃走実行回数] += 1 + 0
これでコモンの改造は完了よ。
逃走成功確率が上昇しているか試してみる
ゴブリンさんと戦ってテストしてみるわ。あらかじめ設定されている逃走成功率を1%にしておくわね。
逃走確率の判定は画面じゃわからないから、今回はコモンにデバッグ文を追加してそちらで検証しましょう。
結果はこちら。2回目以降から逃走判定が+20%+40%と上昇していき、4回目に判定がプラスの値になって逃走成功しているわ。
ちなみにこの改造をする場合、敵グループの逃走成功率を35%くらいに設定するのがオススメかしら。それなら「1回目でもそこそこの確率で逃げられて、失敗しても4回目にはほぼ逃げられる(すごく運が悪いと失敗する)」という感じになるからね。
逃走成功率を失敗するたびに上昇させる改造の解説は以上よ。
「ターン経過で逃走成功率が上昇」の改造でもいいかも
余談だけど、「ターンが経過するごとに逃げやすくする」というやり方でも面白いかもしれないわね(確か「世界樹の迷宮」がこの方式だったと思うわ)。
その場合は可変DBの「基本システム用変数-[戦闘]現在ターン数-数値(18-75-0)」に現在ターン数が格納されているから、これを逃走実行回数の代わりに使えばいいわ。1ターンごとの上昇値は+10%くらいがいいかな?
ターン経過で逃走確率が上昇することの利点は「ピンチになってからでも逃げやすい」というところね。この方式ならザコ戦の難度を多少高くしても割と生存できるから、よりスリリングな戦闘バランスにできると思うわ。